映画「数分間のエールを」~見て感じたこと~

 こんにちは。”暁 けーな”です。館長が綴る、第3回目は映画にまつわるお話です。先日、「数秒間のエールを」をという作品を鑑賞しました。この作品のHPには、「作る喜びを知るすべての人へ」と記されています。主人公はミュージックビデオ制作が趣味の高校生。映画の大筋・テーマに”創作”が大きく関わってきます。これは見るしかありません。
極力ネタバレは避けつつ、感想・作品の魅力をお伝えしたいところです。キャラクターがどんな行動をしたとか、具体的な描写はしませんが…多少のネタバレが含まれると思います。ご了承くださいませ。

 まず、この作品には、創作活動をしている人であれば、「わかる」「あるある」となる場面が沢山詰まっています。締切・納期が迫っているが、なかなか完成しない作品。ふとした日常の一コマから、急に降ってくるインスピレーション。創作意欲が増しているときは、仕事、学校といった他の時間が煩わしくて仕方がない。電車やバスの通学・通勤時間だって作業がしたい。早く家に帰って作品を創りたい…。作品を世に送り出しても、なかなか見てもらいえないし、評価もされない。けれど、創っているときが一番楽しい…。
 といった風に、創り手であれば共感できる場面が沢山出てきます。創作活動をしていない人でも、主人公を通して作品が完成するまでの一喜一憂を疑似体験できる。創作活動における一コマ一コマがしっかり描き出されている映画でした。

 また、創作活動をしている人であれば、自己を振り返るきっかけになりうる映画でもありました。何のために”つくる”のか。そう問いかけられるようなシーンが作中で登場します。
 コンテンツが溢れかえった現代。SNSやYouTube、イラスト・小説投稿サイト。手軽に世に放つことが出来る場はいくらでもある。ただし、見てもらえるかは別。そう簡単に評価してもらえません。つくることを諦める人だっている。
 それでも、つくり続けるのだとしたら。何のためにつくるのでしょうか。誰かに届けるため? 目立つため? ただただ楽しいから…? そんな物思いにふける、きっかけになる映画でした。

 人によって「何のために創作をしているか?」という問いに対しての”答え”は違うはず。この”答え”の数だけ、映画を見てからの感想もあるはずです。”つくる”ことを志している方なら、見て損はありません。まだ志していない方でも、ひょっとすると”志すきっかけ”になるかもしれません。まだ観てないという方、是非観てくださいね。

 短いですが今日はここまで。またお会いしましょう。

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